プール教室
ごきげんよう。
しんたろーでございます。
明日で12月になりますね。
誕生日にこっそり買ったハイドイメージのオーダメイド香水が今日届いたので後でレビューしようと思います。
それでは、今日はプールの話。
よろしければ追記からよろしくお願いします。
「聞いてない…」
むくれた顔でこちらを睨む赤い目に少しわざとらしく首を傾げる。
『何がだ?』
「スイミングスクール通うなんて聞いてないんだけど」
『あぁ、それか。言ってないからな』
「なんで」
『反対されるのは目に見えてたからな』
思い立ったが吉日と、チラシを手にしたその日のうちにスイミングスクールの入会手続きに足を運んだ。小学生の頃に習ったきりだが、恐らく問題なく泳げるだろうとコーチのつかないフリーコースを選んで、さっさと手続きを済ませて帰宅し、冒頭に戻る。
『別に私が行く時間帯はほぼほぼ年配の方しか来ないぞ』
「それでも君が人前に肌を見せるのが嫌なの、知ってるでしょ」
『いいじゃないか。健康のためだよ。いよいよ腹回り顔まわりがやばいから、君だって多少綺麗な女の子が恋人の方が良いだろう?』
「君のは太ってるんじゃなくてグラマラスだってば」
『それ惚れ目だからだよ…。痘痕も靨ってやつだよ…。…それに多分、太ってないにしても運動量が食べる量を下回ってるのは事実だぞ。今の状態だと中性脂肪とか、多分健康診断で引っ掛かるぞ』
「…確かに君の健康に繋がるなら…悪くは…ないけど…」
『なるべく露出度の低い水着を選ぶからさ。…あ、じゃあハイドが水着を選んでおくれよ。それならいいだろう?今のサイズで競泳用の水着は持っていないから、買わなくてはいけないんだ』
「分かった…」
某通販サイトの画面を立ち上げると、渋々といった表情でハイドは携帯の画面を覗き込んだ。
『泳ぐのは嫌いじゃないから前から通ってはみたかったんだよね』
「市民プールとかもあるでしょ?まぁ反対するのは変わらないと思うけど」
『そっちはなんだかんだ混んでるしなぁ、だったら 近くて、ちゃんと人の目があって、人数も少ない方がいいじゃないか』
「まぁ、うっかり眠っちゃって、誰も気づかずに…なんてゾッとするけどさ」
『そうそう。睡眠障害もあるからちょっと怖かったんだよね。
症状も落ち着いてきた今なら、って思って』
好きなことなら、無理せず運動が続けられるのではないかと思った。
プライドが高い人間が、少しでも生きやすくなるためには、どうしても自分を好きになる必要があるし。自信をつけるためにも、目に付きやすい体型を整えたいという気持ちも、勿論あるけれど。
泳ぐのは単純に好きで、だけど、ついこの間までなら諦めていたことだろうから。
「あ、このセパレートの水着はどう?露出は少ないし、生地も厚めで透けなそう。上下分かれてるけど、ピッタリとしたデザインだから泳ぎやすそうだし。…ほらちゃんと競泳用だよ」
『この会社は有名なところだな。値段は…お、思ったより安いな。安すぎないところがいい』
「12月出費多いけど…」
『まぁ何とかなるじゃろ』
「本当、君ってばテキトウだよね…」
やれやれとハイドは手元に家計簿を引き寄せた。いつの間にかつけていたのだろうか。
「別に記録つけなくても覚えてるんだけどね」なんて言いながら。
「僕も水着用意しなきゃじゃん」
『…ハイドも一緒に来るのか?』
「当たり前でしょ?…何、不満なの?」
『金槌なのに??』
「ぶっ飛ばすよ??」
右脳あたりに付き合ってもらう算段だったが…。
それを口に出せばいよいよ拗ねそうなので、心にしまった。
『水着デートができるなら、やっぱりプールに通うのは正解だったな』
「さらりとそういうこと言う…」
『美形の水着姿、写真を撮りたいくらいだ』
「ちょっと、セクハラやめてよね」
『セクハラだったか』
「全く…。こんな鱗だらけの体に、そんな事いうなんて君くらいだよ。
本当、物好き」
『それはブーメランだな』
言葉を交わす中、迷わず購入ボタンを押す。
明日にでも届くようだ。
物好きなハイドに君にとって私の水着は需要があるのか?と聞いたら、
少し怒ったような顔で額にチョップを食らった。
耳は真っ赤だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それでは、今回はここまで。
閲覧ありがとうございました。
しんたろーでございます。
明日で12月になりますね。
誕生日にこっそり買ったハイドイメージのオーダメイド香水が今日届いたので後でレビューしようと思います。
それでは、今日はプールの話。
よろしければ追記からよろしくお願いします。
「聞いてない…」
むくれた顔でこちらを睨む赤い目に少しわざとらしく首を傾げる。
『何がだ?』
「スイミングスクール通うなんて聞いてないんだけど」
『あぁ、それか。言ってないからな』
「なんで」
『反対されるのは目に見えてたからな』
思い立ったが吉日と、チラシを手にしたその日のうちにスイミングスクールの入会手続きに足を運んだ。小学生の頃に習ったきりだが、恐らく問題なく泳げるだろうとコーチのつかないフリーコースを選んで、さっさと手続きを済ませて帰宅し、冒頭に戻る。
『別に私が行く時間帯はほぼほぼ年配の方しか来ないぞ』
「それでも君が人前に肌を見せるのが嫌なの、知ってるでしょ」
『いいじゃないか。健康のためだよ。いよいよ腹回り顔まわりがやばいから、君だって多少綺麗な女の子が恋人の方が良いだろう?』
「君のは太ってるんじゃなくてグラマラスだってば」
『それ惚れ目だからだよ…。痘痕も靨ってやつだよ…。…それに多分、太ってないにしても運動量が食べる量を下回ってるのは事実だぞ。今の状態だと中性脂肪とか、多分健康診断で引っ掛かるぞ』
「…確かに君の健康に繋がるなら…悪くは…ないけど…」
『なるべく露出度の低い水着を選ぶからさ。…あ、じゃあハイドが水着を選んでおくれよ。それならいいだろう?今のサイズで競泳用の水着は持っていないから、買わなくてはいけないんだ』
「分かった…」
某通販サイトの画面を立ち上げると、渋々といった表情でハイドは携帯の画面を覗き込んだ。
『泳ぐのは嫌いじゃないから前から通ってはみたかったんだよね』
「市民プールとかもあるでしょ?まぁ反対するのは変わらないと思うけど」
『そっちはなんだかんだ混んでるしなぁ、だったら 近くて、ちゃんと人の目があって、人数も少ない方がいいじゃないか』
「まぁ、うっかり眠っちゃって、誰も気づかずに…なんてゾッとするけどさ」
『そうそう。睡眠障害もあるからちょっと怖かったんだよね。
症状も落ち着いてきた今なら、って思って』
好きなことなら、無理せず運動が続けられるのではないかと思った。
プライドが高い人間が、少しでも生きやすくなるためには、どうしても自分を好きになる必要があるし。自信をつけるためにも、目に付きやすい体型を整えたいという気持ちも、勿論あるけれど。
泳ぐのは単純に好きで、だけど、ついこの間までなら諦めていたことだろうから。
「あ、このセパレートの水着はどう?露出は少ないし、生地も厚めで透けなそう。上下分かれてるけど、ピッタリとしたデザインだから泳ぎやすそうだし。…ほらちゃんと競泳用だよ」
『この会社は有名なところだな。値段は…お、思ったより安いな。安すぎないところがいい』
「12月出費多いけど…」
『まぁ何とかなるじゃろ』
「本当、君ってばテキトウだよね…」
やれやれとハイドは手元に家計簿を引き寄せた。いつの間にかつけていたのだろうか。
「別に記録つけなくても覚えてるんだけどね」なんて言いながら。
「僕も水着用意しなきゃじゃん」
『…ハイドも一緒に来るのか?』
「当たり前でしょ?…何、不満なの?」
『金槌なのに??』
「ぶっ飛ばすよ??」
右脳あたりに付き合ってもらう算段だったが…。
それを口に出せばいよいよ拗ねそうなので、心にしまった。
『水着デートができるなら、やっぱりプールに通うのは正解だったな』
「さらりとそういうこと言う…」
『美形の水着姿、写真を撮りたいくらいだ』
「ちょっと、セクハラやめてよね」
『セクハラだったか』
「全く…。こんな鱗だらけの体に、そんな事いうなんて君くらいだよ。
本当、物好き」
『それはブーメランだな』
言葉を交わす中、迷わず購入ボタンを押す。
明日にでも届くようだ。
物好きなハイドに君にとって私の水着は需要があるのか?と聞いたら、
少し怒ったような顔で額にチョップを食らった。
耳は真っ赤だった。
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それでは、今回はここまで。
閲覧ありがとうございました。
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